2013年7月20日土曜日

中国人民銀行の“貸出金利”の下限規制撤廃はシャドーバンキング拡大懸念を逸らすための“ポーズ”。

https://surouninja.blogspot.com/2013/07/blog-post_20.html
中国人民銀行(中銀)が昨日(2013年7月19日)、銀行の“貸出金利”の下限規制を20日から撤廃すると発表したとのことである。

だが此れは、現在モスクワで行われているG20財務相・中銀総裁会議でも懸案事項となっている、中国経済の「シャドーバンキング拡大」懸念を逸らすための“ポーズ”に過ぎない。


2013/7/19 23:13
中国、銀行貸出金利の下限撤廃 自由化へ一歩 - 日経新聞
 【北京=大越匡洋】中国人民銀行(中央銀行)は19日、銀行の貸出金利の下限規制を20日から撤廃すると発表した。硬直的な金利規制が「影の銀行(シャドーバンキング)」を拡大させているとの国際的な懸念が強まるなか、自由化へ向け一歩を踏み出したことになる。習近平指導部は金融改革を進め、経済のゆがみを是正することをめざす。
今回は預金金利の上限規制に変更はなく、預金、貸し出しの基準金利そのものもなくなるわけではない。「影の銀行」の抑制効果は限定的との見方が多い
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が19~20日にモスクワで開催される機会を捉え、国際社会に金融改革を進める姿勢を示す狙いもあるとみられる。

何故「ポーズ」に過ぎないのか。其れは、仮令(たとえ)“貸出金利の下限”を無くそうとも、“預金金利の上限”が設定されている以上、銀行は其れを下回る金利では貸出を行うわけが無いし、投資家側も態々(わざわざ)低い金利の銀行預金など利用せず、相も変わらず高利回りを求めてシャドーバンキングの「理財商品」を買うことが容易に予想されるからである。

詰まり今回の自由化(笑)は、「シャドーバンキング」問題の解決にはならないのである。

7月19日 23時10分
中国人民銀行 貸出金利の完全自由化発表 - NHK
ただ、中国人民銀行は、銀行の預金金利を一定の水準以下に抑える規制も設けており、多くの人がより高い利回りを得られるシャドーバンキングに、資金を投じているのが現状で、貸出金利の規制緩和だけでは、効果が限られるという見方も出ています。

津上俊哉 @tsugamit (日本とtwitter鎖国の間を往復)

貸出金利は既にかなり自由化。本丸は預金金利。今回は「歩を切る」感覚w。 RT @asahi_tokyo 中国人民銀行は、銀行が企業へ融資する金利を20日から自由化すると発表しました。これまで定められていた貸出金利の下限が撤廃… http://t.co/MSmlnBw7Zs

Fri Jul 19 14:15:37 +0000 2013

まり @mari402 (東京23区☆)

中国人民銀行 「預金金利は変更しない」 「個人の住宅ローンの貸出金利の下限は維持」

Fri Jul 19 11:34:53 +0000 2013


ロイター 7月20日(土)4時45分配信
G20で財政再建を着実に実施する方針表明した=麻生財務相
[モスクワ 19日 ロイター] - 麻生太郎財務相は19日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で財政再建を着実に実施する方針を表明したことを明らかにした。初日の討議終了後に記者団に述べた。

また中国が発表した銀行の貸出金利自由化について、良い方向との見解を示した。

2013年 07月 16日 23:54 JST
EU、G20会合で日米に財政再建を要請へ=文書 - ロイター
EUの立場を表明するこの文書で加盟国の財務相は、米国で中期的な信頼性のある財政再建計画への合意がなされていないことが世界経済にとってリスクになっていると指摘。「米国は中長期的な財政上の課題への対応で進展を遂げ、債務上限の問題についても対処しなくてはならない」と述べた。
EUは日本の巨額な公的債務についても、日本政府が将来的にどのように債務を押し下げるかを投資家に説明しない限り、リスクだと考えている。日本銀行による異例の金融緩和策についても、それが引き起こす円安という副作用に対する日本の対応を求めるつもりだ。

日米に矢鱈と緊縮政策を求めるEUの発言にはドイツの意向が強く反映されているのだろうが、其のドイツの意向に影響を与えているのは中国の存在では無いかと俺は見ている。(参考)

デフレ長期化が懸念されるEUは、日米の積極財政策が目の上の瘤だと考えているのだろうが、此処でEUの圧力に屈して日米両政府が緊縮策を強化すれば、日本のアベノミクスは失敗し、ひいては“ドルへの回帰=米国経済復活”の腰も折ることにも繋がるだろう。


2013年7月16日火曜日
ブレイナード米財務次官が次のG20財務相・中銀総裁会議で日・欧・中に対して内需拡大を促す考えとのことだが。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/07/g20.html
中国に対する人民元改革もG20の主要議題に上げる様である。人民元改革は中国を“消費の国”にする上で必要不可欠な要素だからな。

2013年7月11日木曜日
ブラジル中銀が3回連続の利上げで政策金利8.5%。インフレ抑制の“ポーズ”。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/07/385.html
今後“世界の生産活動”は、新興国から日米へと少しづつシェアされ、其の一方で“世界の消費活動”は米中が担う形になるだろう。来たるべき“人民元改革”が其の流れを一層加速させるのではないかな。

2013年7月11日木曜日
来週(2013年7月19日)からモスクワで開催されるG20では「新興国の景気減速」が主要課題になるとのことである。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/07/2013719g20.html

2013年5月23日木曜日
先月(2013年4月28日)の訪露の際、安倍首相が“2対2フォーマット”での定例会議開催をロシアに提案した様だね。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/05/201342822.html
中共が制裁を回避する方法は一つだけある。

其れは、人民元を変動相場制へと移行し、人民元高を受け入れることである(プ

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