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2015年4月18日土曜日

中国・パキスタン経済回廊構想が失敗する理由。

http://surouninja.blogspot.jp/2015/04/Why-China-Pakistan-Economic-Corridor-is-likely-to-fail.html
中国の習近平国家主席がパキスタンの首都イスラマバードを訪問し、パキスタン政府に潜水艦8隻を売却することで合意し、更には、中国の対パキスタン・インフラ開発プロジェクトである「中国・パキスタン経済回廊」構想にも総額460億ドルを投資する見通しとのことである。

引用元:SankeiBiz
中国、潜水艦8隻を売却 パキスタンと合意へ 対印高まる緊張 (1/2ページ)

2015.4.18 07:14

 中国の習近平国家主席は20、21日にパキスタンの首都イスラマバードを訪問し、潜水艦8隻を同国政府に売却することで合意する見通しだ。これにより宗教的なテロ以上に、インドとパキスタンの間で海軍による核兵器使用の危機に直面するリスクの方が高まったようだ。

 アナリストらは今回の潜水艦供与がパキスタンに海上から核兵器を発射する能力を与える最初のステップとなり、ライバルのインドとの平和維持につながると分析する。
シンクタンクの大西洋評議会(アトランティック・カウンシル)のイスカンデル・レーマン氏は3月9日のリポートで、パキスタンの取り組みは依然として「初期段階」だが、海軍司令官は従来型の潜水艦に核弾頭ミサイルを装備するイスラエルの例に倣いたいと指摘する。海上の核兵器は海中に沈められ発見が難しいことから、固定された地上兵器より大きなリスクをはらむ。

引用元:WSJ
習主席、パキスタンで「一帯一路」の旗艦事業発表へ

By SAEED SHAH in Islamabad and JEREMY PAGE in Beijing
原文(英語)
2015 年 4 月 17 日 13:28 JST

 中国の習近平国家主席は20日にパキスタンを訪れ、総額460億ドル(約5兆5000億円)に上る対パキスタン・インフラ開発プロジェクトである「中国・パキスタン経済回廊」計画を発表する見通しだ。

 同計画は、アジアを横断し欧州に至る新たな貿易・輸送ルートを開拓し、アジア地域の超大国として米国に対抗するという中国の壮大な構想の中核となる。中国の拡張的な外交政策を推進するとともに、中国国内の経済上の問題や安全保障上の懸念に対処するためのものだ。

 パキスタンのアッサン・イクバル計画相は、計画が実現すればパキスタンが中国を中央アジア・南アジアと結び付けることになるとし、「パキスタンに大変革をもたらすだろう」と強い期待を表明する。

 中国の主要な懸念は、米軍のアフガニスタンからの撤退により、隣国のパキスタンやアフガンの治安が悪化し、イスラム教徒人口の多い中国北西部の新疆ウイグル地区にその不安が広がることである。中国はまた、米国が治安の回復に失敗してきた中央アジアで、インフラを整備して中国と中央アジア・南アジアとの貿易ルートを確立し、同地域の地勢図を塗り替える歴史的な機会を得たと思っている。

 プロジェクトの要になるのは、パキスタンのグワダル港の開発で、中国が中東への足掛かりとして同港の運営に当たることになっている。プロジェクトが実現すれば、中国が外国で行う経済開発計画としては過去最大規模のものになる。

今後は中共がパキスタンへの投資にリソースを集中させるであろうことは、先日スリランカで反中国のシリセナ政権が誕生した時点で想定した通りの動きといえよう。

中共の「真珠の首飾り」構想は、反中国のシリセナ政権の誕生によって見事に中心から断ち切られ、

参考:
2015年3月2日月曜日
スリランカ:真珠の首飾りを断ち切ったシリセナ政権。

「真珠の首飾り」構想において、残る重要拠点はミャンマーとパキスタンの二箇所となったわけだが、前者は既に中共にとって雲行きが怪しくなっている。中共傀儡のスー・チー女史は次のミャンマー大統領選で使えそうもないからだ。

参考:
2015年4月6日月曜日
ミャンマー大統領選を狙うアウン・サン・スーチーのアカい背後。

つまり、パキスタンこそが中共の「真珠の首飾り」にとって最後の重要拠点ということである。パキスタンのグワダル港は、中国のエネルギー安全保障にとって最も重要な拠点であるからこそ、WSJの引用の通り、「中国が外国で行う経済開発計画としては過去最大規模」となるわけである。


中国・パキスタン経済回廊構想の資金源


さて、目下ドル不足に悩む中国が460億ドルもの巨額資金をどうやって調達するのか。

真っ先に思い浮かぶのは、例の「AIIB」や「シルクロード基金」である。だが中国は、AIIBの資金やシルクロード基金を今回の中国・パキスタン経済回廊構想に流用することは否定しているようである。

参考:
引用元:DAWN
China says AIIB won't be used for $46 billion Pakistan deal
REUTERS — UPDATED about 12 hours ago

BEIJING: China does not plan to use either its new Asian Infrastructure Development Bank (AIIB) or Silk Road fund to finance the $46 billion Pakistan-China Economic Corridor, with money to come from both countries instead, a senior diplomat said on Friday.

今回の中国・パキスタン経済回廊構想にAIIBを利用しないと中国が言い始めたのは、おそらく、AIIBに日米が参加しなかったことで資金調達計画が狂ったためではないかと思われる。

参考:
2015年3月27日金曜日
中国の罠に嵌まった韓国、拒否権ルール不透明なままAIIB参加表明。

引用元:FNN
麻生財務相、米・ルー財務長官とAIIB参加見送り姿勢を再確認
04/17 14:12

訪米中の麻生財務相は16日、アメリカのルー財務長官と会談し、AIIB(アジアインフラ投資銀行)への参加について、見送る姿勢をあらためて確認した。
麻生財務相は「AIIBについて、国際的に確立したスタンダードに基づくことが重要ということで、一致をしています」と述べた。
ルー財務長官と麻生財務相は、57カ国が参加するAIIBに関して、公正なガバナンスの確保など、国際基準を満たすことが先決との認識を確認した。

また、もう一方のシルクロード基金さえも使わないと言っている理由は、もしかすると、中共が拠出したとされる資金の金庫が既に(もしくは最初から)空っぽの状態だったからではないだろうか。シルクロード基金の拠出金すら日米からのAIIB拠出金を当てにしていたとしても、中共のやることと考えれば何ら不思議なことではあるまい。

パキスタンとしては海外からの美味しい投資を断る理由もないため、このまま中国からの投資を受け入れようとするだろう。しかし前述の通り、今の中国に何処までドル資金を出せるかはかなり怪しいものである。

百歩譲って中国・パキスタン経済回廊構想が成功したとしても、パキスタンのシャリフ“親米保守”政権は将来的には必ず中共との関係を切るだろう。

パキスタンも他の新興国と同様に、人民元よりも米ドルを欲することは想像に容易く、遅かれ早かれ中国・パキスタン経済回廊構想を捨てて、米国や其の同盟国との経済活動に重きを置くことが予想されるからだ。

参考:
2013年10月22日火曜日
パキスタン:米軍事支援受け入れ再開と中国依存からの脱却。

万が一中共軍がグワダル港を軍事拠点化した場合も、パキスタンは米国との関係を重視して中共の影響力排除に乗り出すだろう。

つまり、中国・パキスタン経済回廊構想は、小さく成功する可能性はあっても、中国の経済構想の柱になるほど成功を収めることはない、つまり失敗するということである。

中国とパキスタンの関係も所詮は「カネ(米ドル)の切れ目が縁の切れ目」なのである。

今年辺りから始まるであろう米利上げで新興国各国のドル需要は更に高まるだろう。そのため、今後はパキスタンのみならず他の新興国も、経済凋落で米ドル調達が厳しくなってきた中国との関係に興味を失くすことだろう。目下進む世界的な資金還流で新興国よりも先進国経済(特に日米経済)の魅力が増していることもまた、新興国の中国離れを後押しするだろう。

参考:
2015年2月3日火曜日
馬政権崩壊:中共の工作がバレ始めた台湾。
2014年11月30日日曜日
台湾統一地方選:再び反共に目覚めた台湾人。

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