2015年8月23日日曜日

米国株暴落:中国経済崩壊に伴う世界同時株安はパラダイムシフトのための「禊」

https://surouninja.blogspot.com/2015/08/US-stock-slump-related-with-China-economy-crush-is-the-purification-ceremony-for-the-paradigm-shift-of-the-world-economic-structure.html
先週末、米国株が暴落している。先週末の暴落は、四年ぶりの規模となるようである。勿論、米国株だけではない。世界中で株価が大きく下落しており、今世界の株式市場は“世界同時株安”の様相を呈している。

US markets

Dow Jones
16,459.75 -530.94 (-3.12%)
S&P 500
1,970.89 -64.84 (-3.19%)
Nasdaq
4,706.04 -171.45 (-3.52%)

World markets

Shanghai 3,507.74
Nikkei 225 19,435.83 -597.69 (-2.98%)
Hang Seng Index 22,409.62 -347.85 (-1.53%)
TSEC 7,786.92 -242.89 (-3.02%)
FTSE 100 6,187.65 -180.24 (-2.83%)
EURO STOXX 50 3,247.26 -106.22 (-3.17%)
CAC 40 4,630.99 -152.56 (-3.19%)
S&P TSX 13,473.67 -263.33 (-1.92%)
S&P/ASX 200 5,214.60 -74.00 (-1.40%)
BSE Sensex 27,366.07 -241.75 (-0.88%)
TA25 1,695.11
SMI 8,798.57
ATX 2,316.18 -78.94 (-3.30%)
IBOVESPA 45,719.64 -929.59 (-1.99%)
SET 1,365.61 -6.92 (-0.50%)
BIST100 73,797.77 -884.07 (-1.18%)
IBEX 10,271.70 -315.30 (-2.98%)
WIG 51,850.61 -657.71 (-1.25%)
TASI 8,012.83 +21.55 (0.27%)
MERVAL 9,972.93 -382.70 (-3.70%)

この世界同時株安は「中国経済不安」が要因であることは言うまでもないだろう。

「資源バブル&不動産バブル崩壊に伴う中国経済の低迷」「中国工場の相次ぐ爆発」「在日を使った日本での工作活動の困難化」「日米同盟の強化」「米利上げ機運」など、中共政権にとってはどう考えても良い方向に行っているとは言えない。「中国軍の海洋進出(侵略)」「AIIB設立」、そしてまさかの「人民元切り下げ」などを見ると、もはや中共は政体を維持するために形振りかまって居られない状況なのだろう。中国経済が崩壊すれば、短期的に見れば世界中の経済に悪影響を及ぼすことは間違いないだろう。

ただ、日本はそれを悲観することはない。

以前から述べている通り、中国韓国経済崩壊は短期的には日本にも悪影響を及ぼすだろうが、これは円高デフレによる中国主導経済から再び日本主導経済へパラダイムシフトのための一時的な痛みに過ぎないからだ。長期的に見れば、中国に出て行っていた産業が再び日本に戻り、其れに伴って消費も活性化するだろう。このパラダイムシフトが最終的に致命傷となることが予想される企業は、一部の“パンダハガー企業”(例えば伊藤忠など)だけである。

無論、全てが全て日本に戻ってくることはないだろうが、新興国の多くが何処も為替リスクを抱えている以上、中国に進出していた日経企業がそのまま東南アジアなどにシフトして戻って来ないなどということはないだろう。投資家や事業者からすればドルペッグしていない新興国には殆ど旨味はなく、最後のドルペッグ大国の中国が終わるとなれば、其の代替先となる国は今のところ存在しないからだ。それに円安が進む中でわざわざ生産を新興国で行うメリットは乏しいのである。また、世界の消費低迷で“大量生産”が時代遅れとなることはもはや既定路線と思われる。それらを踏まえると、中国から他の東南アジア諸国へのシフト規模はやはりそんなに大きくはならないのではないかと思われる。

中国経済崩壊に伴う世界同時株安は、日本復活のための“禊”と考えていいだろう。

9月末までの利上げが予想されていた米国だが、この強烈な世界同時株安によりFRBが9月利上げする可能性は遠のきそうな気配である。FRBが利上げを延期すれば再び世界の株価は再び落ち着きを取り戻すだろうが、だからといって中韓経済の崩壊だけは止まることはないだろう。中韓経済はもはや金融政策でどうこうなるレベルの話ではなくなっているからだ。そもそも中国の株価は今は中共が恣意的にコントロールしており、株価としての意味を成していない。中韓の詐欺的経済システムは既に世界で信用を失っており、これから新規の海外資本が入ってくることはまずないだろう。中国の唯一の“売り物”であった大量の労働力だが、人口ボーナス期の終了した中国にとっては其れも既に過去の話となっているのだ。

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