2015年1月16日金曜日

スイス中銀はECBの国債買い入れを察知か。

http://surouninja.blogspot.jp/2015/01/Swiss-central-bank-might-perceive-the-government-bond-purchases-of-ECB.html
スイス中銀は15日(2015年1月15日)、これまでスイスフラン高を阻止すべく実施してきたスイスフランの上限設定を突然廃止すると発表し、スイスフランは対ユーロで一時30%も急騰、スイス株も急落したようである。

http://jp.reuters.com/article/wtInvesting/idJPL3N0UU43Q20150115
UPDATE 2-スイス中銀がフラン上限廃止、「持続不可能」と一転 市場は動揺
2015年 01月 16日 01:52 JST

[チューリヒ 15日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)は15日、過去3年にわたり維持してきたスイスフランの対ユーロの上限、1ユーロ=1.20フランを廃止すると発表した。発表を受けてスイスフランは30%近く急騰、通貨高による輸出下押しへの懸念からスイス株は急落した。

スイス中銀のダンティーヌ副総裁は12日、フラン上限について、今後も主要な金融政策手段、との認識を示したばかり。市場は完全に意表を突かれた形だ。

今回の発表は、量的緩和(QE)策が発表されるとの観測が高まっている欧州中央銀行(ECB)理事会の開催を1週間後に控えたタイミング。実際にECBがQEに乗り出せば、スイス中銀は上限維持に向け継続的な市場介入を余儀なくされる可能性があった。

ジョルダン総裁は会見で、決定は「パニック的な反応」ではなかったとし、持続不可能だったため上限を撤廃したと説明した。

このスイス中銀の突然の決定は、直近のECBの動きを睨んだものと予想される。

ECBによる国債買い入れ策(OMT)について、ドイツ憲法裁判所は昨年から、財政ファイナンス禁止条項に抵触しているとし合憲性をめぐる判断をEU司法裁に付託していたわけだが、

参考:
http://jp.wsj.com/articles/SB10001424052702303996604579368473947562100
ドイツ憲法裁、ECB国債購入の合憲性判断をEU司法裁に付託
2014 年 2 月 7 日 21:06 JST

 【フランクフルト】ドイツの憲法裁判所は7日、欧州中央銀行(ECB)の国債買い入れ策「アウトライト・マネタリー・トランザクションズ(OMT)」の合憲性をめぐる判断を、欧州連合(EU)司法裁判所に付託することを決めたと発表した。

 ドイツ憲法裁は判決で、OMTはECBの権限を逸脱していると思われると指摘した。だが憲法裁は、その判断をEU司法裁に付託することで、OMTのほか、ECBが適当と考える金融政策の実施能力に関してより好意的な判事の判断をECBが受けられるようにした可能性がある。

 憲法裁は「(OMTが)ECBの金融政策上の責務を逸脱し、ひいては加盟国の権限を侵害し、さらには財政ファイナンス禁止条項に抵触していると考えられるだけの重大な理由がある」と述べた。

これについてEU司法裁は14日(2015年1月14日)、遂に、OMT条件付きで合法であるとの見解を示している。

参考:
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0KN0UW20150114
ECBの無制限債券買い入れ、欧州司法裁法務官「条件付き合法」
2015年 01月 14日 22:26 JST

[ルクセンブルク/フランクフルト 14日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の無制限債券買い入れ策「OMT」について、欧州司法裁判所(ルクセンブルク)の法務官は14日、域内の問題国への支援にECBが直接関与しなければ合法、との見解を示した。

参考:
http://jp.wsj.com/articles/SB11258286719794574597104580400321268032274
ECBの国債買い入れ、司法裁の合法見解で実施へ一歩前進
2015 年 1 月 15 日 11:45 JST

 欧州連合(EU)司法裁判所の法務官は、ECBが2012年に発表して以来一度も利用したことのない国債買い取り計画「アウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)」について、合法としておおむね承認する姿勢を明らかにした。ECBが来週の政策理事会で量的緩和の導入を決定する可能性を前に、多くのアナリストはOMTの合法性をめぐる司法判断が最後のハードルとみていた。難解な法律用語はさておき、詰まるところ、法的拘束力を持たない今回の意見陳述が示しているのは、国債を買い取ることは合法的な金融政策手段、ということだ。

ギリシャやキプロスなどの問題国は、ECBによる量的緩和による救済を宛てにしていたものと思われるが、今後はそれらの問題国は、EUから見捨てられることになると予想している。ECBによる量的緩和はあくまでもポジティブな目的のためにのみ実行される可能性が高いからだ。EUの性善説な理想主義は少しづつ修正されつつあるのだ。

話を戻すが、今回スイス中銀が突然スイスフランへの介入を終了させた理由はおそらく、ECBによる大胆な量的緩和が近々決行されることを確信したからではないかと見ている。

「ECBによる国債買い入れが財政ファイナンスとは見做されない」と司法で判断されれば、ECBは躊躇なく量的緩和のバズーカを市場に打ち込んでくるだろう。

ところで、“財政ファイナンス”がご法度とされる理由は、それが制御不可能なハイパーインフレを招く虞があるからだと云われている。だが、長期デフレに苦しむ先進国がインフレを恐れる必要など何処にあるのだろうか。日本のような長期デフレ国が財政ファイナンスを恐れるというのは、例えるなら、心臓麻痺を起こした患者が強心薬の副作用を心配するようなものではないだろうか。

戦後の中央銀行の役割はインフレ抑制がメインだったわけだが、状況が明確に異なる今となっては、その目標を機動的に変える必要もあるのではないかと個人的には考えている。

まあとはいえ、現実的に見れば、黒田日銀もドラギECBも国債大量購入の目的はあくまでも「物価目標実現のため」であって財政ファイナンスには当たらないとの認識で一致しているわけで、それにも拘らず敢えて物価目標を財政ファイナンスと絡めて喚いているのは“先進国への資金還流”を恐れるアカい連中かその手先だろう。

参考:
2014年9月11日木曜日
強いドルを求める先進国、焦るアカい新興国。

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