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2013年11月20日水曜日

インドネシア:経済危機回避は絶望的か。

http://surouninja.blogspot.jp/2013/11/fragile-economy-of-indonesia-without-workarounds.html
新興国バブルを享受してきたインドネシアの資源輸出依存型経済の脆弱性が、此処に来て“先進国への資金還流”により鮮明になってきている。


問題噴出のインドネシア経済 政治リスクで遠のく成長回復 - ダイヤモンド・オンライン 2013年11月20日(水)9時00分配信
資金流出で構造問題が露呈

 コマツショックの震源地、インドネシアの経済状況が様変わりしている。5月以降、米国の量的緩和縮小観測により起きた新興国の資金流出の中でも、最大の打撃を被り、人口約2.4億人という市場としての潜在力、内需主導の成長への高評価は一変したのだ。
 通貨の安定を図るため6月以降に4カ月連続の利上げを行うとともに、6月末には、財政赤字と経常赤字の大きな要因となっていた石油製品への補助金を削減した。だが経常収支の改善効果は限定的で、通貨の下落も止まっていない。「輸入物価の上昇で、インフレ率だけ上がる結果となりかねない。国民生活はこれから苦しくなる」(稲垣博史・みずほ総合研究所主任研究員)。
そもそも輸出は資源関係が主で、その価格が低迷している半面、内需拡大により輸入は増大。資源を輸出に回す余力もなくなっている。

2013年8月24日土曜日
ルピア下落で緊急政策を公表したインドネシア政府。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/08/indonesia-struggles-against-bad-inflation.html
インドネシア・ルピアは此処一ヶ月で対米ドルで5%も下落しており、現在1ドル10,780ルピアで推移している。
近い将来米ドルが引き出せなくなることを予想し、せっせと海外送金に勤しんでいる最中だろうな。

仮に米ドルを国外から呼び込めたとしても、景気減速局面で金利を上げて投資を呼び込んだとなれば、陰りの見えるインドネシア経済に強烈な打撃を与えてしまうことは間違いないだろう。長期に渡り通貨安の恩恵にどっぷり浸かって来た“ツケ”は其れだけ重いということである。

何れにせよ、“新興国からの資金還流”という世界的な潮流に耐えるには、痛みを伴う大胆な経済政策が必要であることは言うまでも無い。
インドネシアには豊富な天然ガスや地熱資源等が在るわけで、此れに関連した投資を外資から呼び込むのは其れなりに有効な手段の一つだろうな。

インドネシア・ルピアは現在、1ドル11,600ルピアで推移している。インドネシア政府が緊急政策を公表した今年8月から、通貨の下落は一向に止まっていないということである。

インドネシアは傾きかけた経済を立て直すには、天然ガス輸出に関連した外資導入を積極的に行うしかない、と以前に上のリンク先でも述べたわけだが、ダイヤモンド・オンラインの記事を読むと、インドネシアは今や、輸出を超えた分不相応な内需拡大によって、その余力すら無くなってきているようである。

となると、インドネシアに残された選択肢は後二つだけである。

一つは、タックスヘイブン化で海外投資を呼び込むことである。だが、これは上のリンク先で述べた通り、資金洗浄対策を強化する世界の潮流に反し、世界的に孤立する羽目になるだろう。

もう一つは、庶民の生活を一時的に犠牲にして金利を急激に上げることである。だが、こちらも政治的には厳しいだろう。というのも、来年7月には同国の大統領選が控えているからである。金利を上げて庶民の経済を逼迫させれば、現大統領のユドヨノは次の大統領選で確実に不利になるだろう。

そう考えると、インドネシア経済は今後、どう転んでも、多かれ少なかれ痛みを伴うことに変わりはなさそうである。

敏感に風を読む多国籍企業のインドネシア撤退がインドネシア経済の更なる悪化に追い打ちを掛けるかも知れないが、政治のやり方次第では、危機の長期化は回避することはできるかも知れない。そのやり方とは、ユドヨノ大統領が自らの政治生命を顧みずに庶民に負担を求め、外国資本と多国籍企業の流出を食い止めることである。インドネシアの豊富で安価な労働力が多国籍企業にとって魅力的であることは今も変わらないのだから、今は彼等を利用する他に無いだろう。今は外資頼みで経済危機を乗り越えることを再優先しつつ、長期的には資源依存型経済からの脱却を考えるべきであろう。豊富な地下資源に胡座を掛けば、その国の経済は決して持続可能にはならないのである。(スイスの太陽電池飛行機「ソーラー・インパルス」が今度は米国横断に挑戦。ソーラー技術を影で支えるリチウムイオン電池技術。2013年5月5日日曜日)

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